2025年の大学入学共通テストから新科目「情報I」が加わる。東進ハイスクール情報科講師の藤原進之介さんは「情報Iはプログラミングのほか、知的財産権やコンピュータのネットワークについても学ぶ内容になっている。この機会に大人も内容を知っておいたほうがいい」という――。
※本稿は、藤原進之介『学校で習っていなくても読んで理解できる 藤原進之介のゼロから始める情報I』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。
2025年から東大受験で「情報I」が必須科目に
大学入試においてセンター試験が「大学入学共通テスト」(以下、共通テスト)に変わったことを知っている方は多いでしょう。
さらに2025年1月に実施される共通テストでは、新しく「情報I」という科目が追加されます。しかも、ただ追加されるだけでなく、東京大学をはじめとするほぼすべての国公立大学が「情報I」を共通テストの入試科目に課すことを発表しています。
つまり、2025年以降に入学する大学生の多くが「情報I」という科目を、大学に合格するために徹底的に勉強するというわけです(※)。
そして、4年後には彼らが新卒社会人として社会に出てきます。新卒社会人を受け入れる側の我々としては、2029年以降の新卒社会人が従来の英国数理社という5教科に加えて「情報I」を、学校で習っただけでなく大学入試の受験科目として徹底的に勉強しているということを認識しておく必要があるでしょう。
(※)「情報I」の前身の科目として「社会と情報」と「情報の科学」があって、2024年以前に入学した大学生はこの2科目のうち少なくとも1科目は高等学校で履修しますが、この2科目が大学入試で課されることはありませんでした。