イヤなヤツとは縁を切ってオッケー

人生において何がストレスの元になるかと言えば、ぶっちぎりのトップは「イヤなヤツ」です。小さな権力をかさに着て嫌がらせをしてきたり、収入や学歴を鼻にかけて人を見下してきたり、逆恨みで悪意や憎しみをぶつけてきたり……。

「困ったヤツ」もストレスの元になりますが、仕方ないなと思えたり多少かわいげがあったりするぶん、だいぶマシです。しかし「イヤなヤツ」は、人を不愉快にさせる才能が服を着て歩いているみたいなもので、救いようも同情の余地もありません。

ただ、それはあくまで「自分にとっては」という話です。そいつが全人類にとってイヤなヤツなのかといえば、そうとも限らないはず。自分がそいつをイヤだと感じるのは、多分に相性の問題もあります。

抽象的な群衆
写真=iStock.com/gremlin
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自分だって、誰かにとっては「イヤなヤツ」かもしれません。いや、きっとそうです。どこをどう直したとしても、「いいヤツ」には昇格できないでしょう。

「イヤなヤツ」にムカムカさせられずに済む方法は、ただ1つ。それは縁を切ることです。冷静に考えたら、顔を見るたびに「コイツ、イヤなヤツだな」と思うような相手と、無理に付き合い続ける必要なんてカケラもありません。

その「イヤなヤツ」だって、こっちがイヤだと思ってるんですから、こっちに対してきっといい感情は持っていないはず。なぜか積極的に絡んでくるとしたら、それは意地悪をするターゲットにしたいだけです。

「そうは言うけど、会社内や仕事関係の付き合いだと縁を切るわけにも……」と思うかもしれません。その場合は、とりあえず心の中でスッパリと縁を切りましょう。「自分には関係ない人」の箱に入れたうえで、必要最小限のやりとりを無難にこなします。

そうすれば、何を言ってきてもたいして腹は立ちません。

「イヤなヤツ」への怒りやイライラは、多くの場合、自分の中の「執着心」によって引き起こされています。そいつのイヤな部分を変えたい、失礼な発言をしたことを自覚させたい、もっと自分に敬意を持った対応を取らせたい……。

どれも無駄な努力だし、望んでもけっしてかなえられることのない虚しい願望です。

「イヤなヤツ」への執着はさっさと捨ててしまうのがいちばん。人生には、好きな人や気の合う人や尊敬できる人と付き合う時間しかありません。