「伝える」ことと「伝わる」ことの違いを意識する
「伝わる技術」を習得するために、みなさんに意識してほしいことがあります。
それが、これからお伝えする4つの心構えです。普段の会話ではあまり意識していないかもしれませんが、この4つのポイントに気を配るだけでも、あなたの話し方は大きく変わっていきます。
「伝わる技術」を磨く前に、まずは「伝わるためのマインドセット」を整えましょう。
1つ目の心構えが、「伝える」ことと「伝わる」ことの違いを意識するということです。
普段、みなさんは仕事仲間と会話をするとき、「伝える」と「伝わる」のどちらを意識していますか。
きっと多くのビジネスパーソンが、仕事では「(事実を)伝える」ことを意識し、目的に沿った話し方をしているはずです。用件をなるべく「短く」「分かりやすく」「端的に」、話すように心がけているのではないでしょうか。
一方で、「伝わる」というのは、話し手の思考や感情の振動が聞き手に伝わって、聞き手が話し手の状況に共鳴するイメージです。
「伝わる」話し方は、「伝える」という行為を完了するだけでは足りません。
「伝わる」と「伝える」では目的が違うわけですから、話し方も変える必要がある。それなのに、大半の人がその違いを意識せず、同じように話しています。
想像してみてください。仕事で伝えるときと同じような話し方で家族や友人に話したら、距離を感じませんか?
では、「伝わる」話し方とは一体、どんなものでしょうか。
身につけるべきは「伝わる」技術
「伝える技術」は難しくはありません。「ロジカルに」「要点を絞って」「端的に」話せばいいのですから、コツさえつかんで練習すれば、誰でもすぐに「伝える」ことができるようになります。
しかし「伝わる技術」を意識してきた人は、少ないのではないでしょうか。「伝わる技術」と言われても、何をどう変えればいいのか分からないと戸惑ってしまうはずです。
この「伝わる技術」を身につければ、相手との距離がぐっと縮まり、よりコミュニケーションが円滑になるという大きなメリットがあります。
ですからここでは、この2種類のうち、「伝わる技術」にフォーカスします。