「こんなに頑張った」と自慢する役員は誰もいない
会議でも書類でも打ち合わせでも、トヨタのチームワークを形作っているのは困りごとを他人に相談するところから始まる。
役員会でも「今年私が担当する部門ではこれくらい売り上げが上がった」といった話に反応する人はいません。ですから、そういう話は出てきません。
会議では困りごとの共有がいちばん最初の議題で、それがなければ15分で終わることがあります。その代わり、困りごとがいくつも出てくれば1時間はきっちりやります。
会議では成果、目標達成といったことについて話すことをやめればいいんです。成果や目標を達成したことは資料で回す、あるいは発表すればいいだけです。わざわざみんなで集まった場で、「オレはこんなに頑張った」と話す意味はありません。
ただし、成功体験の共有は意味があります。それについても資料で回覧するもしくは、別にそれだけを話す場を設ければいいのです。会議では困りごとを発表し、みんなの知恵で解決の糸口を見つける。それだけで会議のムダを減らすことができます。
実際に、トヨタではそうやっているのです。