二流は断り文句を真正面から潰そうとする

ビジネス上では、反論されたり否定されることもよくあります。提案をしたら反論をされたり、否定的なことを言われるのは日常茶飯事です。

【三流】こちらの服が、最高の素材を使っていておすすめです
【相手】でもお値段、高いわねえ~

三流は、このような断り文句を言われることを強く怖れます。ですから、相手から否定的な言葉が出ないように、商品やサービスの説明に必死になります。相手から否定的な言葉や、反論、断り文句が出たら、そこで引き下がってしまいます。

二流は、反論や断り文句を真正面から潰そうとします。

【相手】この洋服、お値段が高いわね~
【二流】いえ、同じ素材の他社商品に比べたら、とってもお安いですよ! 素材は最高級ですので、丈夫さなどを考えると、かえって安いです!
【相手】そうはいっても、素材や丈夫さはそこまで求めてないからね
【二流】しかし、耐久性に不安がある商品だと、結局高くつくことになりますから、最高級の素材を使っているこの商品がおすすめです!
【相手】また来ます

このように、「いえ」「でも」「ですが」「しかし」と、反射的に相手の意見を否定した瞬間に、そこまで築いてきた信頼関係は一瞬で消えます。いくら正論だとしても、自分の言っていることを一度でも否定されたら、もはやあなたのいう言葉に耳を貸しません。理論的にやりこめて議論に勝っても、一瞬でも相手を否定したら、関係修復は不可能です。

相手を否定せずに話題を変えるのが一流

一流は、お客様の断り文句を拒みません。

【相手】でもお値段、高いわね~
【一流】そうなんです、他のものに比べたら、お値段が高いんです。ところで高い理由ですが、素材を触ってください。他のものとはまったく別格なのがわかります。それは最高級の素材を使っているからなんです。そして耐久性も段違いです。価格は高いですが、価格に見合った高品質の商品なのでおすすめですよ

伝えている内容は、「素材が最高級なので高い」です。つまり話している内容は二流と変わりません。しかし、話題を転換して相手を一切否定せずに伝えていることで、印象がまったく変わります。大事なのは、相手の反論や断り文句も、反論しないことです。かといって、言いたいことをがまんするわけでもありません。

相手を尊重するために、相手を否定しないで話題の転換をしつつ、自分の意見を伝えるのが一流です。

・POINT
一流は、話題転換法を使って自分の意見を伝える
「ところで」「そういえば」など話題を転換してから意見を言おう
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