重要なのは、できるだけ早く1軒目を買うこと

物件購入費の最低ラインを「1円」としていますが、この金額にも大きな意味があります。

0円ではなく、あえて1円で買うことによって、登記手続きの際に納める土地の登録免許税を0.5%も安く抑えているのです。

複雑な税務の説明は省略しますが、0円の家を1円で買えば税金が安くなる……ということだけ覚えておいてください。

激安で買える家は、そのまますぐに住めることはありませんから、そのための費用として修繕費が必要になります。

簡単な修繕は自分でやれば、その費用を圧縮することができます。

1円で家を買った場合、それを維持するために必要な費用は、固定資産税と火災保険料、あとは電気、ガス、水道の基本料金くらいです。

地域によって異なりますが、税金と保険料の合計が年間で5万~6万円前後となり、電気、ガス、水道などの公共料金は、賃貸に出せば、住人が負担することになります。

家投資を始めて資金的な余裕が生まれたら、値下がりしている家の中からもう少し豪華な家を選ぶことも可能ですが、不動産にあまり詳しくないならば、最初は100万円くらいからスタートして、知識と経験を積むことが大切です。

100万円を用意できそうもなければ、手持ちの資金に合わせて、まずは1軒目を買ってみるのもいいと思います。

肝心なのは、できるだけ早く家投資に踏み切ることです。

始めなければ、知識や経験は身につきません。

たくさんの知識を学び、多くの経験を積んでいけば、どの家を選べばいいかという「選球眼」が自然と研ぎ澄まされることになります。

全国各地にある「安く手に入る家」の探し方

初期費用として100万円が用意できれば、全国のほとんどの地域で家投資を始めることができます。

新築の豪邸などは対象外ですが、大きくハードルを下げて、最低限の生活ができる家を探すことは可能です。

家投資の対象となる家を探すには、大きく分けて3つのアプローチがあります。

【探し方①】不動産情報サイトを活用する

「アットホーム」などの不動産情報サイトを検索すれば、日本中の格安物件を手軽に探し出すことができます。

ノートパソコンを使用する男性の手元
写真=iStock.com/kazuma seki
※写真はイメージです

全国各地の地方自治体が運営する空き家バンクの物件を探すことも可能ですから、家にいながら物件の比較や検討が可能になります。

候補となる欲しい家が見つかったら、業者との値段交渉を始めることによって、自分の予算に見合うかどうかを考えます。

知り合いの不動産会社の話を紹介すると、僕が「山投資」の本を出版して以降、100万円とか200万円で売り出されている物件に対して、見事なほどに1円レベルで指し値をしてくる人が増えているといいます。

それが上手くいくかどうかは交渉次第ですが、臆することなく、ダメ元でもいいから値引き交渉をしてみることも大切です。