「守・破・離」とは
まず「守・破・離」について、説明します。「守・破・離」とは、武道などでよく使われている「道を究める」ための考え方です。
第一段階は、師の教えを忠実に守ることです。教えられたとおりの型を習得するために、鍛錬を繰り返す。そうして、師の教えの忠実な体現者になっていきます。
第二段階は、師の教えに対して、独自の工夫を施すことです。第一段階をクリアした人が、自身の考えに基づき、マイナーチェンジを試みていく。これを「破」と表現しています。
第三段階は、独自の世界を構築することです。第二段階までは、あくまで教えられた師の世界の中での工夫ですが、「離」の段階ではそこを離れていくことになります。
さまざまな学習過程には、「守・破・離」の概念は適用できます。もちろん、コンサルタントの成長にも適用できます。
第一段階「守」:言われたとおりにやってみる
第一段階としては、「守」です。まず、上司の言われたとおりにやってみることです。新人コンサルタントにとっては、その方がよいです。
ただ、何も考えずに受け入れるのは、いただけません。必ず、以下のようなことを自問自答してください。
「なぜこの作業が必要なのか」
「この作業に必要なインプットは何か」
「この作業の成果は何に用いられるのか」
「この作業を阻害する要因は何かあるか。あるとしたらどう取り除くか」
考えた上で、まずは言われたとおりにやってみることです。