2 診断問題の答え

授業の管理が盲点になりやすいのは、「授業の受け方を誰が子供に教えるのか?」について、誤解があるからです。「塾講師は受験の専門家なのだから、当然授業の受け方も教えてくれるはずだ」と、お考えのママは多いのではないでしょうか。また、「塾ごとにやり方があるので、家庭があまり口出ししないほうがいい」、と遠慮している方もいらっしゃるでしょう。しかしそれは大きな誤解です。

もちろんどの塾も授業には工夫を重ねており、それぞれのスタイルを確立しています。そのスタイルに合わせて、授業の受け方を保護者会でガイダンスする塾もあります。しかし、それでは不十分。

大手塾だけを見回しても、予習前提の塾、淡々とした解説がメーンの塾、子供を楽しませる劇場型の塾、授業中に難問を自力で解かせる塾など、さまざま。まず、お子さんが通っている塾の授業スタイルを、ママはご存じでしょうか。

また講師も、話すスピード、ヒントの与え方、褒め上手か叱り上手か、などタイプはいろいろ。講師の指導タイプに合わせて、わが子は授業を受けているでしょうか。

つまり、塾は自校の授業スタイルにあった一般的な授業の受け方を説明してくれても、講師ごとや子供の性格、志望校に合った受け方までは教えてくれないのです。結果として、「授業の受け方」研究がおろそかになったまま、子供たちは受け身で授業に参加してしまうのです。

問題の答えとしては選択肢(1)、(2)いずれの可能性もあります。しかし最優先でチェックすべきなのは、子供が塾のスタイルに合った授業の受け方をできているかどうか。つまり、答えは(2)。授業の受け方をどう研究すればいいか、その手法をご紹介しましょう。