やりたいことを優先順位1位にする

子どもの頃、お弁当を食べるときに、大好きなデザートか果物が入っていたら、最後までとっておいて食べたほうですか? それとも、一番に食べてしまったほうですか?

私は、最後にとっておく方でした。しかし、あるとき祖母からこんな話を聞きました。

「関東大震災は、ちょうどお昼に始まったんだよ。早めにお昼を食べていた人は良かったけれど、後からゆっくり食べようと思った人は食べ損なったんだ」

早めに昼食をとっておけば、食べた上で逃げることができたということなのでしょう。一番大事なことを最後にしておくと、一大事が起きたときにその大事なことをし損なってしまうという教訓でした。

それも一理あるでしょう。いつもいつも大変なことが起こるとは限りません。しかし大事なことを常に先にやっておけば、いざというときにもやり損なうということはありません。

どうしてもすぐできない、という方は、特にやりたいことに注目して、やりたいことだけをやってみましょう。やりたいことならば、先延ばしにしないはずです。いろいろなことを考えて先延ばしにするのではなく、やりたいことを優先順位第1位にして生きてみましょう。それ以外のことは、全部後回しにしてしまうのです。

今生きているのは当たり前のことではない

やりたいことをやらなかったり、やるべきことをやらないでいるということがどういうことなのか、ひょっとすると腹の底からは理解していないのかも知れません。

私たちが今、この瞬間に生きているということがどんなにありがたいことなのか、忘れてしまっている可能性があります。今、生きていることはそんなに当たり前なのでしょうか。私たちは、誰の世話にもならずに、飄々と生きていると言えるのでしょうか。

私たちは、先人の流した血と汗の上に生きています。後世の人の幸せや後世の人の充実した人生を祈って生きてきた先人達のお陰で、現在の私たちがあるということを忘れてはなりません。