シャリに醤油を付けないように注意
どうしても一口で食べきることが難しいときは、途中で噛み切ってしまうのも仕方ありません。ただし、噛み切ったままのお寿司はお皿に戻さず、そのまま持ち続けるのがマナーです。一口目を食べ終えたら、すぐに残りを口に入れましょう。
お寿司をお箸で食べるときは、お寿司の両脇をお箸で挟んで持ち、少し斜めにして、ネタの先端に醤油を付けて食べます。醤油が垂れないように、小皿か懐紙を下に添えて、できるだけ一口で食べます。
お寿司を手で食べるときは、利き手の親指と中指で、お寿司の両脇を持ちます。そして人差し指を上に添えて、ネタの先端に少しだけ醤油を付けてから食べます。シャリ(ご飯)を醤油に付けないように注意してください。ポロポロとシャリが崩れ落ちる可能性があります。
もちろん手は清潔にしておきましょう。
天つゆを付ける量は「食材の3分の1」
天ぷらが複数盛られている場合、一番上か左手前から食べていきます。盛り付けを崩さないことがポイントです。取りやすいほうから食べていきましょう。
天つゆを付けるのは、基本的にはお好みですが、すべてをどっぷりと浸けてしまうのは控えます。浸ける位置は全体の3分の1程度までに控えましょう。天つゆで食べるときは、つゆが垂れないように、天つゆ入りの器を持ち上げて召し上がって構いません。違和感のある人は、懐紙を受け皿代わりに添え持ちます。
つゆを付ける量は、食材の3分の1程度と心得てください。付けすぎてしまうと、衣が水分を吸って風味が失われるからです。料理人は揚げたての一番美味しい状態で、天ぷらを食べて欲しいと思っています。その気持ちに寄り添っていただきましょう。
天ぷらだから許される「しのび食い」
天ぷらも、お寿司と同様に、できれば一口で食べられると良いです。しかし、それが難しい大きめの天ぷらはお箸で一口大に切り食べていきます。
ところが、レンコンなどの固い食材だと、お箸でうまく切れない場合があります。その場合は、直接口に運ぶしかありませんね。一口で食べきれないときは、お寿司などと同様に、噛み切ったあとは、お皿に戻さずそのままお箸で持ち続けます。
一口目を食べ終えたら、二口目を食べます。
しかし、油で揚げた天ぷらを連続で食べ続けることが難しいときもあるかもしれません。そのときには、「しのび食い」という作法を使えば、噛み切ったあとに、一度、お皿に戻してもよいとされています。
「しのび食い」とは、噛み切った断面の出っ張った部分を、小さく噛み切ることによって、歯形の凸凹を小さくするというテクニックです。小刻みに噛むことで断面がキレイになれば、お皿に戻してもよいとされているわけです。