ガチャで当たる確率は思った以上に低い

「1%の確率でほしいキャラが出る場合、ガチャを100回引けば必ずほしいものが手に入る」と考えてしまう人がいる。しかし、これは間違いだ。

店舗に置いてあるガチャポンの場合、ほしい賞品が100個中1個入っているとすると、100回引けば必ず手に入れることができる。

カプセル ・ トイ
写真=iStock.com/Atiwat Studio
※写真はイメージです

しかし、スマホゲームのガチャの場合は、何回回しても毎回100分の1の確率は変わらない。1%の確率で当たるレアアイテムをガチャで100回引いたとしても、少なくとも1回当たる確率は約63%でしかない(※)。思った以上に、ガチャの確率は低いものなのだ。

(※)https://www.4gamer.net/games/999/G999905/20160305003/

しかし、「こんなに回したのだからそろそろ出るはずだ。今やめてしまったらこれまで回したのが無駄になってしまう」とサンクコスト効果に囚われ、回し続けてしまう人は多い。

「コンプガチャは違法」で自主規制

ガチャと言えば、「コンプガチャ」問題を思い出す人も多いかも知れない。

コンプガチャとはコンプリートガチャの略で、特定の数種類の賞品をすべてそろえる、つまりコンプリートすることでレアアイテムが入手できる仕組みのガチャを指す。当然ながら、一般的なガチャよりもさらにレアアイテムの入手確率は著しく下がる。

コンプガチャによって、子どもがレアカードを得るために数十万円課金してしまうといった問題が発生してしまい、問題視されるようになった。

消費者庁から『オンラインゲームの「コンプガチャ」と景品表示法の景品規制について』が発表されたのは、2012年5月のこと。コンプガチャの仕組みが、景品表示法の懸賞景品制限告示5項で禁止されている「カード合わせ」に該当するとして、違法性が指摘されたのだ。

これを受けて、ディー・エヌ・エーやドワンゴなどモバイルゲーム運営会社6社は同月、コンプガチャを利用者に提供してはならない」とするコンプリートガチャガイドラインを公表し、コンプガチャは事実上全廃となった。6社は「ゲーム内表示等に関するガイドライン」も制定、ガチャをゲームに組み込むにあたっての規定を設けている。