「朝の儀式」が幸福度を高める
マダム・フローレスだけが特別なのかな……。そう思って周りにいるモナコの大富豪たちにも聞いてみました。すると、それぞれオリジナルな「朝の儀式」を持っていたのです!
朝日を浴びながらビーチでヨガ。
海風を感じながら散歩。
いつものカフェで目覚めのコーヒーを飲む。
静かなリビングで瞑想する。
それぞれオリジナルな儀式を行ないながら、1日の始まりのスイッチを入れています。そして、最高の1日になるよう、ポジティブなイメージを思い浮かべているのです。
モナコで暮らすようになった私は、フローレスを見ならって、朝起きたらベッドメイキングをすることにしました。
ベッドメイキングをすると体を動かすことになるので、気持ちもリフレッシュされて心も整い、自然とポジティブなイメージがわいてきます。
ほんの少し先の未来のために、たった数分を投資する。
すると、毎日がとても穏やかに過ごせるようになり、結果的にお金も人間関係もすべてがうまく回るようになるのです。
「朝の儀式」は、日々の幸福度を高める。
私はマダム・フローレスの日常から、それを教わりました。
いい習慣がいい人生をつくる
しかし、話はここで終わりません。
また別の日、マダム・フローレスから、「エミリー(彼女は私のことをこう呼びます)、あなた外から帰ってきてシャワーも浴びず、着替えもせずにベッドで寝るなんてこと、やってない? それでは朝のベッドメイキングが台無しよ」と言われたことがあります。心当たりがある私は、とっさに、「今日からやめます!」と返しました。
私の日頃のだらしなさを見透かされたようで、顔から火が出そうでした。
フローレスをはじめ、モナコの人たちの豊かな暮らしを見ていて感じることがあります。
それは、「人生は毎日の積み重ねでできている」という当たり前の事実をとても大切にしているということ。
ベッドを整える、瞑想をする、散歩をするといった「朝の儀式」を持っている人の人生は、上質で気品あふれるものになっていきます。
一方、時間ギリギリに起き、約束の時間に間に合うかどうか焦りながら家を出るような生活をしていると、どうでしょう。いずれどこかでほころびが出ます。
日々の幸福は、どこか遠くにあるものではなく、毎日の延長線上にしかありません。
それは、ビジネスや人間関係においても同じです。
習慣の力を高めていくことは成功への一歩。
みなさんは今日から、どんな習慣を取り入れますか?
「いい習慣の繰り返しが、いい人生を作る」
私の尊敬する人、マダム・フローレスの言葉です。