それぞれの根拠を明確にすることが必要
「おむつなし育児研究所」の創設メンバーであり、顧問でもある三砂ちづる氏(津田塾大学教員・作家)は、「昔の女性は月経血をコントロールできていた」という説を提唱したことでも有名です。しかし、多くの産婦人科医が月経血を思い通りに出したり止めたりすることは不可能で、昔の女性が月経血をコントロールできていたという証拠はないと話しています。
おむつなし育児も経血コントロールも、当然のことですが、やりたい人たちがやるぶんには全く問題ありません。冒頭にも書いたとおりです。でも、根拠の明確でないメリットやデメリットを提示したり、おむつを使うとよくないことが起こるというふうにほのめかしたり、ただでさえ子育てで大変な親を不安にさせたり、大変にさせることには断固として反対です。
また、少なくとも「おむつなし育児」には、特に子供の発達や成長にとって良いという証拠もありません。お子さんの発達に合わせて適切な時期にトイレに行けるよう誘導したり、排泄について教えるのはいいことですが、特に焦る必要はないでしょう。紙おむつのような便利な文明の利器を上手に使って、楽しく育児してくださいね。