政府が取り組むべきことは多い

反対に、景気が回復して株価の上昇が鮮明になってから株を買おうとすると、わたしたちは周囲の投資行動に流され、高値掴みをしてしまいがちだ。そうなると、満足のいく利得を手に入れることは難しい。NISAをより多くの人が活用するために、世界経済の現状、債券や株式、外国為替など“アセットクラス(金融資産の分類)”ごとのリスク・リターンの特徴、景気と株価の基本的な関係をしっかりと理解することは欠かせない。

NISAの恒久化と制度のシンプル化に加えて、基本的な経済と金融市場の関係を理解する機会の提供など、よりよい個人の資金運用を目指して政府が取り組むべきことは多い。政府が国民の要望に耳を傾け、よりよいNISA制度の在り方を目指すことは、個々人が自己責任で資金運用により能動的に取り組む一助になるだろう。

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