中古住宅を購入する際に心配なのが、建物としての耐久性でしょう。私は耐久性にも2通りあると考えています。

まずは地震や災害などに対して丈夫であるかどうか。もうひとつは、地震などに対する抵抗力と同時に、長年の風雨に耐えしのぶ体力を備えているかどうかです。いくら地震に強くても、築後10年で朽ち果ててしまっては仕方がありません。この両方をチェックする必要があります。

中古住宅を購入するにあたって、どこで耐久性を判断すればいいのでしょう。マンションについていえば、1981年に施行された新耐震法に基づいて建てられたものかどうかが一つの大きな目安です。簡単にいえば、新耐震法以前と以降では、新耐震法以降に建てられたもののほうが鉄筋の本数が多くなっています。

木造一戸建ての場合は、それぞれ条件が違うため、一概には言えません。木造住宅は生物です。骨組みの木材も生物、そこに生息するシロアリやカビも生き物です。築年数が古いからといって使い物にならないとは限りませんし、新しくて見かけはきれいでも、中が腐っているケースはたくさんあります。見た目でわかるなどというのは大うそで、私は必ず床板を剥がしてみることにしています。

素人がそこまではできないというなら、簡単な方法をお教えしましょう。台所の床下収納庫をはずし、首を突っ込んで臭いを嗅いでみてください。そのときカビの臭いがしたら、湿気でどこかがやられていると思ったほうがいいでしょう。

あるいは、縁の下に顔を突っ込んでみてください。いまの家は、地盤をコンクリートで固めてその下に防湿処理をしているため湿気は上がってきませんが、30年ぐらい前の家は床を剥がすと下がいきなり土になっていることが多いのです。縁の下から覗いてみて、下が土になっている場合は要注意です。自分で触ってみて土がサラサラであれば、まず大丈夫でしょう。

「リフォーム済み」と謳っている場合でも、頭から信用しないことです。「単なる『美装』であって、リフォームとは呼べない」ということも多々あります。私はリフォームすることで、新築同等あるいはそれ以上の耐久性を誇らなければリフォームをする意味がないと思っていますが、そう考えない人も多いのです。

中古の一戸建てを買うときは、リフォームする可能性があるということを念頭に置いておきましょう。もちろんそのまま住んで、不都合が生じたときにリフォームしてもいいのですが、できれば引っ越す前にしておいたほうがいい。一番いいのは、購入する前に表面的なことだけでなく住む人の暮らし向きにも首を突っ込んで考えてくれる、信頼できる建築家などの専門家を現地に連れていくことです。