ハイスペックのイケメンばかりにお見合いを申し込む

「大卒以上、年収700万円以上、40歳まで。背が高くて、出世できそうな、明るい男性が希望です」

彼女がいくら美人でも、婚活プロフィール写真に命をかけている婚活女性たちの写真クオリティは半端なく高い。写真詐欺寸前の、きわどいレベルを攻めてくる。たった一枚の婚活写真に、1カット10万円かけている女性も少なくない。だが彼女は、「写真撮影代がもったいない」からお見合い写真スタジオでの撮影をしたくないという。

提携の写真スタジオの費用は、会費の1カ月分にも満たないのに……。と思いながら、彼女の携帯に入っている写真で、婚活をスタートすることになった。

彼女には、趣味がたくさんある。ゴルフは1年を通して、仲間としょっちゅう行く。冬はスノボを楽しむ。料理教室や株式セミナーや、習い事も大好き。リア充の女性で、出会いも多そうなのになあ……と思うが、婚活したいというのだから、全力でお世話しなくてはならない。さすが美人さんだけあって、連日お見合いの申し込みは来る。

しかし、イケメンで高身長だけど年収320万円とか、45歳の小太りの高年収男性とか、彼女の希望条件に合う男性は、残念ながらなかなか現れない。彼女から申し込みを入れた男性たちは、これは間違いなくモテるだろうな……っていうイケメン・ハイスペックがずらり。年収4000万円の会社経営者とか、年収2500万円のお医者様とかを狙っていくから、成立までの道のりは遠いのだ。

「自分の予定よりも婚活優先」という人は早期に成婚できるが…

なかなか、お見合いを組めないので、彼女が「やや妥協して」申し込みを入れた年収700万円の男性とやっとお見合いが成立した。実は相手の相談所に直接、ぜひお見合いをお願いできませんかと、懇願メールをさせていただき、成立した貴重な一件である。

大屋優子、現代洋子『余計なお世話いたします 半年以内に結婚できる20のルール』(集英社)
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その大事なお見合いに、彼女はいとも簡単に、美容院の予約をするかのように、時間や場所の希望を言う。美人ゆえに、今まで周囲からチヤホヤされ、たいがいのわがままは通ってきた人生。本当なら、結婚相談所になんか入らなくても、自分なら簡単に玉の輿に乗れると思ってきたはずだ。

たまたま、彼女の知人が、わずか半年で好条件の男性と結婚することになった話を聞きつけ、結婚相談所に入会することにしただけの話。

結婚相談所で短期間に成婚退会していく女性には、ある一定の法則がある。自分の予定より婚活を優先でき、素直にカウンセラーのアドバイスに耳を傾けることができる。こういうタイプの女性なら、特段美人でなくても、ぽっちゃりさんでも、スッと成婚退会できる。

それに対して、彼女はリア充優先、カウンセラーのアドバイスに耳を傾けず、自分好みの男性しか選びたくない。

「土曜日はゴルフで~、日曜日の16時からはレディス株式セミナーで~、来週は女友達と渋谷で女子会で~」

空いている時間に、お見合いし、良い人がいれば結婚したい。そんな都合の良い話なんて、あるはずがない!

彼女の30歳までの成婚退会の夢は、かなうはずもない。

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