※本稿は、和田秀樹『なぜか人生がうまくいく「明るい人」の科学』(クロスメディア・パブリッシング)の一部を再編集したものです。
若さを保つために最も大事な“たった1つのこと”
本稿では、精神科医の立場から見た「老い」や「加齢」、「アンチエイジング」との向き合い方についてお伝えします。
いつまでも若々しい気持ちを維持して、明るく楽しい人生を過ごすためには、どんなことを意識すればいいのか……というポイントに焦点を絞ってお伝えします。
若さを保つために、最も大事なのは、「意欲を保つ」ということです。
意欲さえあれば、どんな意欲でも問題はありません。
「アンチエイジング」(老化予防)であれ、認知症の予防であれ、カギを握るのは「意欲」を持続させることです。
・いつまでも若くいたい
・ずっと活動的でいたい
・いくつになっても異性にモテたい
人は歳を取れば取るほど、歩かないと、歩けなくなります。
アタマを使っていないと、次第にボケたようになります。
このふたつに関しては、意外と多くの人が理解していますが、「意欲を保つ」ということを意識している人は、それほど多くはないと思います。
それはまだ、あなたが元気だからです。
人は年齢を重ねるうちに、徐々に意欲が低下してきて、あらゆることが「面倒くさい」と感じるようになります。
そうなると、一気に「老化」が加速して、見た目や体が老け込むことになり、場合によっては認知症になることもあります。
認知症の症状で、長年それを診てきた私が最も問題にするのは「意欲の低下」です。
認知症の人の約8割は、何もしなくなって、近所を徘徊してケガをするどころか、家からまったく出なくなってしまうのです。
意欲の低下は、脳の老化現象によって起こります。
意欲というのは、放っておくとドンドン落ちてしまいますから、できるだけ早く対策を講じる必要があります。