「独身時代の不倫経験」が義母にバレた結果…

【CASE2】「嫁の過去」を憎む義母

「義母の敵意むきだしの言動に耐えられない」と嘆くのは、夫の実家で義母と同居中のRさん(34歳)。同い年の夫とは、「一応、職場結婚ということになる」と語る。「一応」と付け加える理由は、Rさんの独身時代にあった。「当時、同じ職場の上司と3年以上の不倫をしていた私。でも、自分からその関係を解消したいと考えたとき、親身になって相談に乗ってくれたのが同僚にあたる今の夫だった」。

自分の上司でもある人物との不倫関係にあったことを知りながら、結婚を決めたことに対し、「私のすべてを受け入れてくれた夫には、今でも感謝しかない」とRさん。子供が生まれてからも、しばらく夫婦関係は円満だったという。

「仲良し夫婦」に亀裂が生じたきっかけは、Rさんの妊娠中に親戚が集まる法事の席で、酒に酔った夫がうっかり口を滑らせたことだった。「よりによって義母の前で、私が昔、上司と不倫していたことを冗談めかして暴露した。事情を理解した義母は、少しの間凍りついた後、鬼のような顔で私を睨みつけた」。

出前の寿司を囲む親族
写真=iStock.com/kuppa_rock
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「ウチの家系にこんな子が生まれるはずがない」

その夜を境に、Rさんに対する義母の言動は明らかに変わった。「『不倫をしていた女』が嫁に来たのは事実なので、私に対する敵意は仕方がない。ただ、我慢できないのは息子をめぐる発言について」とRさんは話す。

「2歳にしては、言葉が遅い」「ほかの孫のほうが数段賢い」といった言葉は日常茶飯事。「しまいには、『ウチの家系にこんな子が生まれるはずがない』『悪い血が混ざった』というところに行きつくのがお決まりのパターン。私の過去の不倫が許せずにいるに違いない」。

同居中の義母と妻の関係が悪化したことに居心地の悪さや責任の所在を感じたためか、夫の帰宅時間は以前より大幅に遅くなったとのこと。Rさんは、「夫には申し訳ないが、このままだと別居するしか選択肢はなさそうだ」と思案している。