上司と部下のコミュニケーションは難しい。部下に期待通りに動いてもらうにはどうしたらいいのか。元官僚で現在は静岡県掛川市長の久保田崇さんは「部下は想像以上に上司に気を使っているものだ。話しかけるときにはコツがある」という――。

※本稿は、久保田崇『官僚が学んだ究極の組織内サバイバル術』(朝日新書)の一部を再編集したものです。

タブレットで示した内容にコメントするビジネスパーソン
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上司と部下の考えが一致していることの方が珍しい

部下を複数持ったときに初めて、部下の仕事の管理をするという問題に直面します。全て自分の目の届くところにあった部下1人のときと比べ、自分の目が届かない部分が増えてくるからです。

また、先に述べた「自分でやった方が早い」という問題は、部下を複数持ったときには自然消滅します。複数の部下の仕事を全部自分でやるということは、不可能だからです。

「先週頼んだあの案件、まだやってなかったの?」

こんな言葉を発してしまうのも、この頃だと思います。あなたからすれば、優先順位が高いから先週わざわざ指示しておいたのに、部下はそのように受け止めていなかった。あなたはここで思い至ります。部下の考えと、自分の考えがズレているのだと。

そうなのです。実は、上司と部下の考えが一致していることの方が珍しいと認識すべきなのです。だからこそ、普段からのコミュニケーションが重要になってくるわけですね。いやいや、自分は大丈夫だ、部下とばっちり意思疎通できている、そう思われる方は、

「今一番の課題は何か」と部下に尋ねてみてください。

予想外の「課題」を抱えているかもしれない

もしかしたら、あなたの予想しなかった答えが返ってくるかもしれませんよ。例えば、以下のように。

・この仕事をするのが初めてなので、自信が持てない
・その仕事を実行したいが、具体的なやり方がわからない
・上司(あなた)が忙しそうなので、相談できなかった
・外部のステークホルダーの○○さんとうまく話すことができない
・家庭でトラブルを抱えており、仕事に集中できない

上記は私の実体験ですが、そのような答えを聞いて驚いたものです。したがって、普段から話しかけやすい(相談しやすい)雰囲気をつくっておくこと、コミュニケーションを取ることが大事です。