――2年前、日本市場にも参入しましたが、日本では国内メーカー各社がさまざまな空気清浄機を売り出しています。ブルーエアはどこが違うのですか?
「日本市場を研究してみて気づいたのは、たくさんの製品が販売されているのに、どれも性能や外観に大きな違いがなく均一だということです。またプラスチック製のものが多く、耐久性も高くはないように思いました。一方、ブルーエアの製品はスチール製で10年以上はもちます。性能の面でも実空間に限りなく近い環境で検証を行うCADR(クリーンエア供給率)という米国家電製品協会が定める性能検査で『花粉』『粉塵』『タバコ煙』の3つの指標で最高の値をマークしています。空気清浄機の性能としては汚染物質の除去率にだけ注目が集まりやすいですが、除去するまでにどれだけの時間がかかるかも大事です。簡単にいうと、ブルーエアの製品は空気を浄化するスピードが速く、汚染物の除去率も最高水準にあるということです。この点ではどんな製品にも負けません」
強力パートナーと日本の市場を開拓
――その性能の高さから日本では医療機関や介護施設でも販売されていますが、これから一般家庭にも普及させるには、どんな対策を考えていますか?
「私たち専業メーカーはあくまでも高品質な製品をつくるのが役目です。日本市場の開拓・販売はセールス・オンデマンドにお願いしています。彼らは米アイロボット社の自動掃除機『ルンバ』を扱って大ヒットさせるなど、日本での売り方を熟知しています。ですから、日本での売り方についてはセールス・オンデマンドに助けてもらいながら考えていこうと思っています」
――日本向けモデルの投入を考えていますか?
「それも検討中です。いま発売しているモデルは完全な製品であり何も不足はないと自負していますが、もし日本ならではのニーズがあって、それを満たすことが消費者のためになるなら製品に修正を加えることも考えています。日本とヨーロッパとでは基盤とする文化が違います。これからも、さまざまな点を謙虚に学んでいきたいと思っています」
※すべて雑誌掲載当時
(面澤淳市=取材・構成 尾崎三朗=撮影)