「食物繊維のとりすぎ」も便秘を招く

・食べないダイエット

ダイエットのために食事量を減らすことには注意が必要です。食べ物は便の材料となるため、不足すると十分な量の便を作れなくなり便秘につながります。身体は便秘に付随して増加した悪玉菌の排除にエネルギーを要することとなり、結果として代謝が低下する可能性があります。ダイエットをしているつもりが太りやすくなってしまうという悪循環も招きかねません。

ステーキを食べるビジネスマン
写真=iStock.com/kuppa_rock
※写真はイメージです
・間違った食事制限

肉や魚を過度にとってしまい相対的に野菜類の量が減れば、食物繊維が不足します。また、闇雲な食物繊維の摂取にも注意が必要です。食物繊維には水溶性・不溶性の2種類があり、不溶性の食物繊維は便のカサを増やします。ぜん動運動が低下している方が不溶性の食物繊維をとりすぎると大きくなった便を運べないために便秘の悪化につながります。食物繊維は水溶性・不溶性バランスよく摂取することが必要です。

・便意を我慢する

便意を感じても時間が取れなかったり、トイレが無かったりして我慢してしまうこともあるかと思います。毎回我慢をしていると直腸が鈍感になり、便意を感じにくくなってしまうことがあります。便は時間の経過とともに硬くなり排便しづらくなるため、余計に便秘が悪化してしまうことにもなります。

便秘になったり放置したりしていて良いことはひとつもありません。便秘にお悩みの方も、そうでない方もご紹介したNG習慣に心当たりがある場合は改善をおすすめします。また、便秘は病院で治療が可能ですので、お悩みの方は医師に相談していただければと思います。

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