なぜか正月明けや連休明けに選ばれる傾向
今回紹介した事実を踏まえると、ノンアル市場は今後有望だ。
「これまで『ビールの味に近い』『アルコール分0.00%』といった機能的価値を中心に訴求してきましたが、今後は『飲む楽しさ』といった情緒的価値も訴求していきたい。これからの課題だと思っています」
微アルについては訴求がむずかしく、例えば0.5%でも飲んだら運転できない。昨年発売した商品は好調だが、「市場の受け入れ性がどこまであるのか」という声も聞く。
また、ノンアルには興味深いニーズ動向がある。正月明けや連休明けに選ばれやすい傾向にあるという。
「年末年始や連休でアルコールを飲みすぎた方が、やはり調整で買われるようです」
昨日の自分への”罪滅ぼし”といえようか。例えば前日に、「焼肉食べ放題」を楽しんだら、翌日はさっぱりとした和食系にするといった意識だ。こうした層への訴求もあるかもしれない。
将来にわたって長いユーザーとなる若者の酒離れを食い止め、中高年の健康志向にも対応できるノンアル飲料。ビールメーカー各社は「次の柱」としてノンアルへの期待が高まる。