「自分は絶対こう思う」議論を壊して場を支配する人の制し方

ここからは、グループワークでよくある「困った!」に対応する方法をお伝えします。

トイアンナ『改訂版 確実内定 就職活動が面白いほどうまくいく』(KADOKAWA)
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■トラブル1 無理筋な議論を押し通す人が出てきた

突拍子もないアイディアに固執する、相手の議論を声で制止するなど……。議論を壊す人、英訳して「クラッシャー」と呼ばれる人が出ることはままあります。対面ならまだ、やんわりと止められます。しかし、オンラインでは「黙らない人」が暴力的に場を支配できてしまいます。

そういう人には「その方向でも考えたいから、根拠となるデータを○分までに集めてほしい。複数案があったほうが望ましいから、別の案を○○さんと、△△さんは書き出してもらえますか」と、役割分担をしましょう。

そうすることで、クラッシャーとなっている人も自分の意見を否定されたとは感じずに作業を進められますし、他の案も並列して出すことができます。

■トラブル2 通信状況が悪く途中で参加できなくなった

人の通信トラブルならまだしも、自分の通信回線が悪くなると、パニックに陥りますよね。まずは深呼吸をして「こういうときもある、大丈夫、大丈夫」と念じてください。

落ち着いたら、チャット機能に「通信回線が悪いので、再接続します」と残し、退室します。そして、アプリを閉じてから再度URLへアクセスしてみましょう。それでも調子が悪い場合は、デバイス(スマホ、PC、タブレットなど)を再起動して、接続を試みます。

再起動しても接続がうまくいかない場合は、人事部など連絡先へ「通信トラブルで途中参加が難しくなってしまいました。私の都合によりご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございません。

貴社は第一志望であり、キャンセル枠がもしあれば、別日程でも参加させていただけないでしょうか」とダメ元のメールを送りましょう。送らなければ落ちますが、送れば通るかもしれません。そのチャンスに賭けてください。

チャットを活用してグループでひとつにまとまる

■トラブル3 画面共有を禁止された

一部の選考では、オンラインのグループワークでも画面共有が禁止されています。画面共有に慣れていると、禁止されただけで呆然としてしまう方がいます。しかし、これは「電話会議なのだ」と脳を切り替えましょう。これまでアプリのコール機能で友達と話したことはありますよね? そのとき、対面よりも詳しく状況を説明しませんか? それと同じように、「今、誰が何をしているのか。そして、これから何をすればいいのか」全体図を言葉にして何度も共有しましょう。

なお、私はオンライン会議の際に、以下のような表記をチャットで入れることがあります。

<今日の流れ>
10:00~10:10 議題を数字に落とし込む
10:10~10:20 アイディア出し ←いまここ!
10:20~10:30 アイディアを絞り込む
10:30~10:40 プレゼン準備

ステップが進むたび「←いまここ!」の位置をずらして再投稿します。全員が何をしているか、俯瞰できるようにした工夫です。たとえ画面共有ができなくても、チームがバラバラにならないよう工夫を凝らして、選考を突破していきましょう。

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