成績は上がっているかの不安から「勉強しなさい」はダメ
×「勉強しなさい」などの命令系の声掛け
突然ですが、質問です。みなさんは、学生の頃、勉強は好きだったでしょうか。勉強が好きだったという人もきっといらっしゃるでしょうが、そうではなかった、むしろ嫌いだったという人も多いかと思います。
かく言う僕も、勉強は嫌いです。大学受験だって、やる必要があるから勉強したのであって、高校生の頃などは、自分から進んで勉強しようとは思いませんでした。なので、最低限の成績だけとれるように勉強したら、あとは部活動とゲームに全ての時間を費やしていたのです。
そういったお子さんの姿を見ると、ついつい心配になって「勉強は大丈夫なんだろうか」「成績は上がっているのかな」と心配になってしまいますよね。ついつい「勉強しなさい」と言ってしまうことも多いかと思います。ですが、これは絶対にやってはいけない声掛けです。
人によっては、ご自身が学生だった頃のことを思い出していただければなんとなくお分かりいただけるかと思いますが、「勉強しろ」と言われて勉強したくなるなんてことは、まずありません。そもそも「○○しなさい」という命令口調自体、あまりコミュニケーションに向いていないのです。
浪人生だろうと現役生だろうと、大学受験を志している以上、その本分は勉強です。どんな状況にあろうと、彼らのやるべきことは、たくさん勉強して、1年後の入試で合格し、晴れて希望していた大学に入学することでしょう。
家ではゴロゴロしていても塾や学校では勉強をしているかも
ですから、元浪人生として言うと、わざわざ「勉強しろ」なんて言われなくても「自分が勉強するべき立場にある」ということはよく分かっています。それなのに、他人から「勉強しろ」と言われると、まるで「君は勉強しなくてはいけない立場にあるのに、それを分かっていない愚か者である」と指摘されたかのようで、大変ストレスになります。
もちろん、ただひたすら勉強せず、いつになっても遊びほうけて、成績も一向に上がらないというのであれば、一喝も必要となるでしょう。ですが、ただ目の前で勉強していないというだけで「こいつはいつも勉強していない」と決めつけるのはあまりに早計です。
なぜなら、家や親の前では勉強しておらずとも、見えないところできっちり勉強している可能性が十分にあるからです。