同アイテムでも「使い分け」ができているか

黒田尚子『お金が貯まる人は、なぜ部屋がきれいなのか「自然に貯まる人」がやっている50の行動』(日本経済新聞出版)
黒田尚子『お金が貯まる人は、なぜ部屋がきれいなのか「自然に貯まる人」がやっている50の行動』(日本経済新聞出版)

もちろん、同じようなアイテムばかりでも、自分自身が満足しているなら問題はない。黒いパンツが3本以上でも、形や素材などが異なり、使い分けができている。最近はやりのあえて同じ服を着ることを「個性」だと考えている。仕事着として必要など、同じものを保有する理由があるならよい。

問題は、アイテムの重複に全く気づいていない人だ。クローゼットの中身を考えず、つい衝動買いをしてしまい、いつの間にかクローゼットが同じようなアイテムばかりになっている人は少なくない。

この春、クローゼットを見直してみてはいかがだろう。

整理法のポイントは、次の4つである(これは家計の支出項目をチェックする作業に似ている)。

①まず全部取り出して「見える化」し、振り分ける
②収納やハンガーをむやみに増やさない
③トップスやボトムスなどアイテム別にグループ分けして、どこに何があるか明確にする
④使用年数による劣化や流行などを踏まえて、常にチェックや循環を心がける

突き詰めると「片付け」とは、モノを適正な量まで減らして、一定の収納の枠におさめる作業のこと。自分のクローゼットの見直しができたら、次は家族の分。それから、リビングや洗面所の収納棚、キッチンの食器棚、冷蔵庫、玄関の靴箱など少しずつ、できる範囲でやってみよう。