あえて高速ではなく下道で移動する理由

金銭感覚② 「103万円の壁」は論外! 税金はしっかり納める

僕は中古のプリウスに乗って、毎日、全国各地をビジネスのために駆け回っています。不動産投資で最初に大きなマイナスを被ったというのもありますが、山や不動産を下見に行く時は、全国どこであっても高速道路は使わず、できるだけ下道を走って目的地に向かっています。

それが北海道であっても、九州であっても同じです。最近は九州南端の鹿児島に行くことが多かったのですが、僕の家には関門トンネルの150円の領収書ばかりが山積みになっている感じです。

不動産投資を始めた当初は、あくまで経費削減のために下道を使っていましたが、それが習慣のようになり、不動産投資がプラスに転じてからも、下道を走ることが続いています。

運転免許を取った頃から下道の方が好きというのもありますし、僕にはいくらでも時間がありましたから、無理に高い高速代を払って急ぐ必要がなかったのです。

下道を使うことには、もうひとつ別の理由もあります。毎年、かなりの税金を払っているので、それに加えて高速料金を支払うより、下道を使った方がいいかなと思っているのです。

下道は税金で作られていますから、僕が払った税金をムダにしないためにも、できる限り下道を使いたいということです。その方が、気持ちよく税金が払える……という思いもあります。

逆に、これだけ下道を使わせてもらっているのだから、税金をきちんと納めないと申し訳ないなという気持ちもあるのです。

僕の中には「節税」という考え方はまったくなくて、税金はきっちりと納めたいと思っています。

富裕層になるためのメソッドみたいな話を聞いたことがあるのですが、富裕層ほど、きちんと税金を納めている人が多いといいます。

ビジネスで成功している人を見ると、確かにきちんと払っている人がほとんどですから、僕も税金はしっかり納めたいと考えているのです。

主婦がパートをする時などに「103万円の壁」ということがよく話題になります。

年間103万円までのパートなら所得税がかからないが、それを超えると税金を払う必要があるというボーダーラインの話ですが、税金を払いたくないから103万円以上は働かないなんて、僕にとっては論外です。

ボーダーラインを1万円でも超えたら10万円の税金が発生するとしても、僕は気にせずに働いて、10万円の税金を納めます。海外の法人を利用して日本には1円も税金を払わないという方針の会社もありますが、日本でやっていく限りは、税金はしっかり払い続けると決めているのです。

空き家に落ちている1円玉は必ず拾う

金銭感覚③ 時計にゴールド……資産は分散して保有する

僕はお金に対してはシビアな考え方をしています。空き家などを掃除していると、1円玉が落ちていることがありますが、絶対に拾います。

今までに何度1円で泣いてきたかわかりません。15歳の時から、ずっと1円で泣いてきましたから、1円玉は本当に大事にしないといけないと思っています。

普段はお金を遣うこともほとんどありません。遣う予定のないお金があったら、不動産を買ったり、株を買ったりして、現金で持っているようなことはしません。

現金を持っていることのリスクは避けるべきですから、「ゴールド」(金)や「時計」を買うようにしています。資産は分散して持つということです。

現金を持つことのリスクには、様々なケースが想定されます。

「インフレ」になって現金の価値が大暴落するようなケースをはじめ、「ハイパーインフレ」のリスク、「預金封鎖」のリスク、「財産税」導入のリスクなどが代表的ですが、そうしたリスクに対する防御策としては、現金をゴールドや時計に換えて持っていることが最も有効だと考えています。

費用対効果という視点でみれば、ゴールドよりも時計の方が勝っていると思います。

仮に、リュックに資産を入れて避難するような事態が起こった場合など、1億円分のゴールドを背負って逃げるのはメチャクチャ大変ですけど、時計を1億円分というのは、超高級時計のリシャール・ミルならば4~5本ですから、小さなポシェットに入れて簡単に移動できるのです。

ゴールドは持っているといっても「金の延べ棒」(インゴット)ではありません。10gから50gくらいのネックレスなど、ゴールドのアクセサリーで持っています。

自分の手元にないものは信用できませんから、オンラインでの金投資はやりませんし、延べ棒で持つのも保管が大変すぎます。その点、アクセサリーならば、分散して手軽に持てるというメリットがあります。

ひとたびインフレになると現金の価値は下がりますが、ゴールドの場合は逆に価値が上がるという傾向があります。インフレだけでなく、災害時や戦争、世界情勢の混乱時でも価値が上がる傾向があるなど、ゴールドには「有事に強い」と言われる資産価値があります。そこが一番の魅力と言えます。

仮に、月1000万円の稼ぎがあったとしたら、意識的に100万円分くらいの割合で時計やゴールドを買っています。時計が8割で、ゴールドが2割という感じです。

買ったものはすべて自分で持ち続けていますし、売るつもりもありません。資産を増やす生き方をしているのですから、売る必要などないのです。