一番人気のメニューは「375円」お得
今回、最も注文が多かった組み合わせは何だったのか。
「『レギュラーバーグディッシュ(150g)×コーンスープ×つぶつぶ食感イチゴミルク×ストロベリーソフト』が一番人気でした。ハンバーグはレギュラーとチーズバーグディッシュの人気が高く、コーンスープとつぶつぶ食感イチゴミルクも毎年選ばれます」(同)
この組み合わせでは、通常「1805円」(税込み)のところ、満喫セット価格では「1430円」(同)だった。ちなみに二番人気(上記の組み合わせで、レギュラーバーグディッシュをチーズバーグディッシュ150gに変更)では、「1970円」が「1595円」になった。いずれも通常時より375円安く、ほかの組み合わせでも200~300円程度お得になっている。
なお、ハンバーグの価格は、グラム数とトッピング内容、店舗によっても変わる。
北は北海道から南は沖縄県まで、国内に338店(2022年2月15日現在)あり、鳥取、島根、徳島県以外の44都道府県に展開する「びっくりドンキー」。地域によって注文の傾向に違いはあるのだろうか?
メニューを見ながら電卓を打つ人も
「満喫セットは地域差がほとんどないですね。どの地域でもレギュラーバーグディッシュやチーズバーグディッシュが人気で、ドリンクやデザートの人気商品も似ています」
こう説明するのは井口さんだ。札幌市出身だが、東北地方での勤務が7年、九州地方に約10年勤務した経験を持つ。
「満喫セット」期間中は客数も約10%増加。今回は前回よりも約15%伸びた。期間中に同セットを頼むお客は「来店客全体の約15~20%」だというが、通常よりもお得感があるセットゆえ、この時期ならではの特徴がある。
「店内のテーブルでは、メニューを見ながらスマホの電卓で計算している方も多いです。どの組み合わせがお得かを調べていらっしゃるのでしょう。他にも、SNS情報で事前情報を仕込んで来店される、という話もよく耳にします」(同)
一次加工場+仕上げは厨房で
なぜ150通りもの注文に応じられたのだろうか。
「毎回、事前に態勢を整え、ご注文を受けてから素早く提供できるようにしています」
堀さんはこう話し、続ける。
「通常時の接客でもそうですが、店舗でのキッチン作業を簡略化しています。食材では全国に8カ所ある当社の一次加工場でパティ(ハンバーグの肉)やハンバーグソースやコーンスープなどを製造します。それを各店舗に毎日配送しているのです」
店舗作業を簡略化とはいえ、店は配達された食材を温めて盛りつけるだけではない。