今、夫婦の4組に1組は妻が年上だ。統計データ分析家の本川裕さんは「姉さん妻は1985年までは10~12%でしたが、2005年にかけて一気に二十数%と2倍に拡大しました。都道府県別にみると、姉さん女房婚は長崎、宮崎、大分など九州でひときわ多いことがわかった」という――。
バックハグ、手には婚約指輪が光る
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芸能人、スポーツ選手…女性が年上のカップル増加の印象

身の回りの知り合いや友人に女性の方が年上のカップルが増えてきていると感じているのは私だけだろうか。女性のほうが年上の夫婦の妻は、かねてより「姉さん女房」と呼ばれている。

姉さん女房と言えば、2017年にフランス大統領選挙に勝利したエマニュエル・マクロン氏(当時39歳)の妻のブリジット夫人が高校時代の恩師で25歳年上の64歳だったことが大きな話題となって世界をかけめぐった。

わが国でも、芸能人・スポーツ選手の姉さん女房の事例として、

・俳優同士の松山ケンイチと小雪:8歳差
・俳優同士の染谷将太と菊池凛子:12歳差
・女優の田中美佐子とお笑い芸人の深沢邦之:7歳差
・イチロー選手と元アナウンサーの福島弓子:8歳差
・ドリカムの吉田美和と鎌田樹音:20歳差

などが思い浮かぶ。

スポーツ選手ではイチローさんのほかにも姉さん女房のカップルが多い。しかも、松坂大輔投手、田中将大投手、貴乃花親方、野村克也監督、落合博満監督とビッグネームが目立つ。プレーヤー・監督としての活躍ぶりの要因として、しばしば「内助の功」が引き合いに出されることもあり、こうしたスポーツ選手の動向が若者の結婚観に影響を与えた可能性もあるだろう。

はたして「姉さん女房」が増えるのは一部の芸能人、スポーツ選手だけの傾向なのだろうか、それとも日本人一般の動きの反映なのだろうか。

今回は、女性が年上の結婚が実際に増えてきているかどうか、いつごろ大きく増えたのか、また、地域的に姉さん女房が多いのはどこか、などを統計データで検証してみることにする。