投資信託のデメリット

ただしデメリットとしては、①運用者と購入者の目的が違う、②手数料が高いといったことがあげられる。

①については、簡単に言えば、購入した人はできるだけお金を増やしたいけれど、運用者は、たとえばTOPIXをベンチマークにしているファンドであれば、とにかくTOPIXより成績が上がればいいということで運用するので、どうしてもずれが出てきてしまう。

伊藤潤一『東大生が学んでいる一生役立つ「株」の教科書』(SBクリエイティブ)
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たとえば、投資信託の運用担当者から「TOPIXは30%下がりましたけど、こちらのファンドは28%しか下がりませんでした」と言われても、「え、28%も下がったんでしょ?」と思わないだろうか?

②の手数料については、買う時には販売手数料、持っている時は信託報酬、解約する時には信託財産留保額というものがかかる。

現状は、「ノーロード」といって、販売手数料がかからないものもあるが、信託報酬は年率0.1~0.2%、信託財産留保額は0.2~0.3%程度必要になる。

だったら、自分で投資したいという人もいるのではないだろうか。

消去法で“株式投資”が残る

【〈プロが勧める金融商品③〉株式】

株式は企業から見れば事業を行なうための資金を集めるために発行するものだ。投資家は、それを購入することで、経営に参画できたり、その企業の利益を分けてもらったり(配当金)することができる。

また値上がりした時に売ることで、差額の利益を得ることができる。元本は保証されないけれど、平均しても5~9%の利回りが期待できるといわれる。

このように消去法で考えていくと、個人でも比較的手軽に投資できる商品は、株式と債券、それらを組み合わせてパッケージ化した投資信託あたりに落ち着くのだけど、債券は超低金利でまったく収益面の魅力がない。

ということで、個人なら、投資信託か株式。ただし投資信託は信託報酬など手数料も高いので僕は株式を勧めたい。

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