政界まで深く食い込んでいる日大を改革できるのか

石渡は、こうしたシナリオは文科省も承知しているから、田中派を学内から一掃した日大再建を考えているという。

その切り札は年間90億円といわれる私学助成金。日大側が説明責任を果たして徹底的な改革を断行しなければ文科省は、これを減額、または不支給にすると“脅し”て学内の田中派を一網打尽にするというのである。

たしかに学生数6万5000人といわれるマンモス校でも、助成金が減らされれば学校経営に大きな支障が出るだろう。ましてや、理事長が反社と深い付き合いがあったというのでは、来年の志望者が激減することも予想され、受験料収入が大幅にダウンするかもしれない。

無人の大教室
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それでは、文科省主導の日大改革が行われるかというと、私には大いに疑問である。安倍元首相時代の官邸にまで食い込んでいた田中グループが、文科省の官僚や大臣たちを手なずけていないはずはないからである。

彼らを饗応した際の明細や録音を録っているかもしれない。それが“ヤクザの流儀”である。もし、それを公開するといえば、それでも日大改革をやるという気骨のある人間が出てくるだろうか。

第2の日大闘争を起こせとはいわないが、良識ある教授、学生たちが立ち上がり、学長の説明責任を求め、納得できなければ辞任を要求するべきである。

学外に新学長にふさわしい人材を求めることを考えてもいいのではないか。この機を逃さず、真の改革に着手しなければ、日大は「マンモスの化石」になる。(文中敬称略)

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