歯が痛む、眼が見えにくい――。しかし「命に関わることではないから」と治療を後回しにしてしまったり、いい加減な医者に当たって後悔したりという経験はないでしょうか。その症状、真剣に向き合わないと、歯を失ったり、失明したりするかもしれません。「プレジデント」(2021年12月3日号)の特集「歯と眼の大問題 一挙解決ノート」より、記事の一部をお届けします。

毎回1時間磨いてくれたら、歯周病は治る

歯を失う原因のひとつとして古くから知られているのが「歯周病」だ。その歯周病の有病率は30代以上という現役のビジネスパーソンを含めた年代で、7割とも8割とも言われている。そうしたなか、歯周病の治療で歯科クリニックに通う人も少なくないのだが、小西歯科医院院長の小西昭彦氏は次のように忠告する。

虫眼鏡と歯ブラシを持つ歯科医の手
写真=iStock.com/takasuu
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「歯周病の有病率が7割、8割と言うのは、少しだけ歯石がついているというごく軽度のものを含めた数字で、それほど心配するような状態ではありません。歯周病には『歯肉炎』と『歯周炎』があります。このうち、怖い歯周病は歯を支えている骨をとかしてしまう歯周炎で、歯石が少しついているからといって、あわてて取る必要はありません。歯周病の原因は細菌の塊であるプラークで、そのプラークを取り除くブラッシングが重要になるのです」

「プレジデント」(2021年12月3日号)の特集「歯と眼の大問題 一挙解決ノート」では、最強の識者が教える「極上かかりつけ医」の探し方、現役の歯科医・眼科医が明かす「私も受けたい最新治療」、世界中から患者が集まる歯周病やインプラント治療、緑内障、白内障のスーパードクターの驚きの治療法など実用情報を満載します。現役の歯学部生・医学部生がやさしく教える「歯と眼の解剖学授業」もついて、これまでの特集よりも一段とわかりやすくなりました。ぜひ本屋さんで手に取ってみてください。