ずっと続いてきた男女間の「おごり・おごられ論争」とは、極論すれば一生一緒に食事をすることも、ましてや、付き合うこともない男女同士が喧嘩しているようなもので、まったく意味がなかったことになります。
「ファミレスごときでおごられても…」と言うけれど
そして、もうひとつ着目すべきは、未婚男性と逆に20~30代で結婚した若い低年収既婚男性が「おごるべき」だと強く考えているという点です。
300万円未満の年収で男性が全額おごるのは大変だと思いますか? しかし、それこそ、他人の価値観を自分の価値観だけで判断してしまう悪い癖です。彼らは高級フレンチレストランには連れていけないかもしれませんが、自分の払える範囲のお店で精一杯おごります。それがチェーンの居酒屋であろうと、ファミレスであろうと関係ありません。そして、どういうお店であろうと、自分が支払うという気持ちに対して、素直に「ありがとう」と言える相手を伴侶として選ぶのでしょう。
「ファミレスごときでおごられても、自分が安くみられているようで嫌」という女性はそもそも好きにはならないから安心してください。そもそも出会うことすらないでしょう。
最後に、せっかくなので、「男がおごるべき」という考えに影響を与えている男女の意識的・性格的特徴を一覧にしてみました。各項目を点数化して未既婚男女別にランキング化、▲表示は「男がおごるべき反対」が上回るということです。男女の共通点と違い、未既婚での違いも明確になります。
「おごるべき」と考える人ほどモテるし男らしさを気にする
「男がおごるべき」という意識が強いほど、男女ともに恋愛強者(モテる)で男女規範意識(「男は男らしく、女は女らしく」)が強い。おもしろいのは、「容姿に自信ある」女性ほど「男がおごるべき」と考えていて、反対に「容姿に自信のある男」はおごりません。つまり、おごる傾向が強い男性とは、容姿に自信はないが結果として恋愛強者となった男といえます。
「男がおごるべき」と考える女性の上位には、「他者優越感」「承認欲求」などが並びます。おごられたい女性にとって、それは単に食事代を払ってくれるというものではなく、自己の満足感を高めるための手段でもあるわけです。それを心得ている男性は、たとえ容姿に自信がなかろうが、勝負できる。所詮、金の問題だと言ってしまえば身も蓋もありませんが……。