じっくり支持を広げていく忍耐が足りない
では立憲民主党単独で200議席を達成するためにはどうすればよいのかというと、自虐をしないで己の思想信条を貫き通すことである。「リベラルは間違っていたのではないか」というリベラル側からのリベラル批判という薄っぺらい自己批判に惑わされることなく、自らの主張は正しいと堂々としていればよろしい。その堂々たる姿勢こそが有権者諸氏に、徐々にだが浸透していく。
焦るべきではない。時間をかけるべきである。「堅い板に力をこめてじわっじわっと穴をくり貫いていく作業」は、慎重にノコややすりで板を削っていくべきだが、そこで一足飛びに「早いから、簡単だから」という理由でドリルを使うと、その板自体が破裂してしまう。野党共闘はまさにこの板にドリルを使うようなものだ。自虐に走らず、数合わせに走らず、じっくり地方議会や地方の良識的中産階級から支持を拡げていく。こういった忍耐が、野党には足らない。
結果は早くて15年くらいで出るだろう。急造肥料で育った目の前の作物を急いで収穫しようとするのは最大の愚である。まずは土壌の改良から始めよ。そうした地道な作業をしてなお野党に甘んじても、それが実力なのだから雌伏すればよい。そうやって、政治風土は醸成されていくのだ。