ビジャストの西野社長は、内定後の学生のフォロー(囲い込み)では真剣な態度を示す必要があると話す。
「学生だって小手先だけの飲み会や食事会は見抜きます。内定者が目を輝かせて『なぜこの会社に入ったのですか』と聞いているのに『忘れたよ、そんなの』なんて答える先輩社員がいてはいけないのです」
企業の顔である採用担当者の人選にも気を配るべきだと主張する。
「採用担当者はその会社を最も上手に売ることができる最高の営業マンでなくてはなりません。どんなに魅力のある商品(企業)でも見せ方を間違えたら買ってもらえないのです」
最終的にリンク・アップの内定辞退者はたった1名。今年の4月、6名の学生が入社してきた。最後に黒田専務は喜びの声を寄せた。
「こんな小さな会社なのに、多くの学生が集まり本当に驚きました。最後に入社を決めてくれた情報系の学生は、ネームバリューのある会社も受けていました。でも面接で笑ったのはこの会社しかなかったと言って選んでくれました。内定を出した時点でもうほかの企業は受けないと言ってくれた学生もいたんですよ」
中小企業であっても、その魅力を十分に伝えることができれば学生は集まる。そのための営業努力をするか否かが勝敗の分かれ目といえるだろう。