「成功する確率の高い選択をする」ことだけ考える

しかし、「失敗する確率」「悪い偶然が起こる確率」から目を背けている人が、あまりにも多いのではないでしょうか。あなたがすべきことは、緊張することでも、不安に思うことでもありません。

「成功する確率」「よい偶然が起こる確率」が高い選択を重ねていくことだけです。

「すべては一定の確率で起こることだ」と知っていれば、失敗を悔やむことも、不安に思うことも、力むことも、必要ないことがわかります。

ミスをしないようにするのではなく、ミスした場合を考える

「ミスは絶対にするものだから、気楽にやったほうがいい」

ミスして落ち込んでいる人や、普段通りの麻雀が打てなくなってしまう人に対して、私はこうアドバイスしています。

私はプロ雀士なので、視聴者や観客の前でプレーすることがほとんどです。皆さんもプレゼンやスピーチなどで、人前に出ることがあるかもしれませんね。

麻雀
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人前に出れば、大なり小なりパフォーマンスは下がります。外から冷静に見れば気づくことでも、舞台に立っている本人には見えない。何か大切な兆候を見逃してしまう。これは誰にでも起こり得ることだと思ったおいたほうがいいでしょう。

ごくまれに、「多くの人前でこそスーパープレイができる」という人もいるかもしれませんが、それは例外中の例外です。プレッシャーがかかる局面でなくても、ミスは起こります。

「今後はしない」と、どんなに心に誓っても、やっぱりミスはなくならないのです。

ミスをしてしまった後に考えるべきこと

したがって、考えるべきことは、ミスをした直後にどう思うかです。ミスを気にする人は、それを気にして判断が揺れることで、どんどん深みにはまっていくことがほとんど。これではなんのプラスにもつながりません。

ミスをしてしまったとき、私自身はどうしているか。忘れるか、笑って済ませることにしています。

「あ、ミスしちゃったよ! ワハハハ」という感じです(まあ対局中笑うわけにはいきませんが)。だからよく言われるように、顔に出ないのだと思います。

そういう心境になれたのも、失敗を何度も繰り返してきたからと言えます。何度もつまらないミスをして、ミスそのものに慣れてしまったこと。

そこでいちいち後悔し動揺することが、なんの得にもならないということ。これを、身をもって実感し続けてきたからかもしれません。