「ふわっとしてるな」と思ったら要注意
・ロマンにだまされるな
プロジェクトを立ち上げる側から言うと「ロマン」は大事なんだけど、支援する際には、「ロマンが立ちすぎているモノ」は注意したほうがいい。
例えば「こんな便利機能があるガジェットです!」と機能ばかりをうたっていて、肝心の開発スケジュールや商品の到着に関してはふわっとしか記載のないページがあったりする。今はCGも発達しているので、見た目に「すげー!」と思えるアイテムは動画や画像で簡単にブチ上げることができてしまう。
たとえ試作品が出来上がっていても、試作と量産は難易度がまったく違う。実際、自分が支援した中でも、起案の段階ですでに試作品ができていたのに、それから2年、いまだに商品が届かず絶賛炎上中のプロジェクトが存在していたりもするから、ロマン先行のプロジェクトほどシビアな目で見るべきだろう。重ねて書くが製品を「企画する」ことと、「量産する」ことは別次元の行為で、それぞれに起こりうる問題は別ベクトルで発生するのだ。
・どんどん質問しよう
支援する前に疑問や不安なことがあれば、プロジェクトオーナーに直接、どんどん質問するべきだ。そこで納得できれば支援すればいいし、できなかったら支援をやめるだけだ。また、質問に対するオーナーの対応の仕方で、プロジェクトの具体性やオーナーの人間性も見えてくる。ちなみに俺がプロジェクトオーナーの立場のときは、支援者の質問は「プロジェクトの脆弱性を指摘してくれる最高の意見」と考えているので、いつでもウエルカムだ。
あくまで「計画」にお金を出すもの
・書いてあるとおりにコトが進むとは限らない
「○○年夏頃完成予定!」と書いてあったとして、それが守られるとは限らない。それはあくまでも現時点での予定であって、ズレ込むことは普通にあると心の片隅で思っておくべき。開発費を集めるようなプロジェクトは、あくまでも「開発を支援」するもので、現物が手に入るのは開発が成功した上でのリターンなのだから事前予約販売とは性質がちょっと違うと心得ておこう。
これをキュレーターが言っていいものかどうかはわからないが、クラウドファンディングは「計画」にお金を出すものだがら、その性質上、どうしたってバクチ要素はある。バクチに勝つにはどうすればいいのか。それは競馬なんかと同じく、「情報収集」しかないのだが、それをしたからって絶対に勝てるという保証はない。だから「絶対に失敗したくない人」にはそもそも向かないシステムなのだ。それでも数多く支援していくと徐々に「やべえプロジェクト」が見えてくるのもまた真理なのだ。