2021年上半期(1月~6月)、プレジデントオンラインで反響の大きかった記事ベスト5をお届けします。教養部門の第5位は——。(初公開日:2021年4月5日)
ハラスメントにあたるような攻撃的な言葉を受けたら、頭が真っ白になってしまうかもしれません。どう切り返せばよいでしょうか。産業医の井上智介先生は、「今、○○といいましたか?」という質問が効果的と話します――。
※本稿は、井上智介『どうしようもなく仕事が「しんどい」あなたへ ストレス社会で「考えなくていいこと」リスト』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。
攻撃的な人は、無関心で受け流すのが一番
産業医である私の元には、攻撃的な人が嫌で会社を辞めたいという方がたくさん相談に訪れます。とにかくその場から逃げたい。辛い。会社を辞めたい。そういう思いを抱いている方が多いです。
当然ですよね。心が壊れてしまいそうなら、会社を辞める選択は、大いにアリです。
それなのに、私が「会社を辞めようとは考えなくていい」と言っているのは、すぐに会社を辞める前に、できることがあるからです。
まず、心の持ち方としておすすめしているのは、「お好きにどうぞ」の精神でいるということ。嫌なことをされているのに、そんな風に思えないと感じるかもしれませんが、とにかく無関心で受け流していくことが一番有効です。
「打っても響かない人」になる
例えば、職場で隣の席の人がトイレへ行っても、まったく気にならないですよね。
そんな風に、どうぞご自由にという感じで、関心を持たない。何をされても本当に最低限のリアクションしかしない。冷めた反応を決め込む。打っても響かない人になるのです。
攻撃的な人というのは、相手が反応するから攻撃を強めてくるんですよね。反応があれば揚げ足をとりやすいし、突っ込みどころも生まれます。
だから、「お好きにどうぞ」の精神で放っておくことが、結局相手の攻撃を和らげることにつながるんです。