ハラスメント発言をされたら「冷静に復唱」する

次に、行動面としておすすめしているのは、「相手が言ったことを復唱する」ということです。

あまりにもひどいことを言われて、ハラスメントになっているようだったら、そこを切り取って復唱します。言われたことをその場で復唱して、「今、○○と言いましたか?」と相手に事実確認をしてください。

これをする目的は、相手に気付かせることにあります。こちらが指摘しなくても、事実確認をすることで、言い過ぎだということを相手に悟らせることができるからです。

イライラした上司が腕時計を指す
写真=iStock.com/fizkes
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なお、復唱する際は、相手をヒートアップさせても仕方がないので、冷静に行いましょう。

「録音キャラ」になって攻撃を未然に防ぐ

それでも状況が好転しない場合は、「録音キャラ」になるのがおすすめです。スマホやレコーダーで相手の発言を記録するんです。

本当に録音しなくてもかまいません。わざと机の上にスマホやレコーダーを置いておいて、ちらちら見る。つまり、録音できているのか確認しているふりをするだけでも十分です。

記録されるかもしれない、証拠を握られるかもしれないとなると、やっぱり攻撃的なことは言えなくなるので、「あいつは記録をとっている」という録音キャラに徹すると、攻撃の抑止力になります。だから、録音キャラはけっこうおいしいです。

でも、相談者の方に録音キャラをすすめると、「録音キャラはたしかに有効だと思いますけど、それはそれでヤバいヤツというか、浮きませんか?」と言われることがあります。

それは、もう気にしてはいけません! 自分を守ることが第一です。心を傷付けられるくらいなら浮いているほうがマシです。