結婚報道で「エア親戚」化する国民
9月1日、日本のメディア各社は、秋篠宮家の長女・眞子さまと婚約者・小室圭さんが年内にご結婚される方向で調整中であるとのニュースを一斉に報じた。この7月に米国フォーダム大学ロースクールを卒業した小室さんのニューヨーク州司法試験合格と法律事務所への就職の見通しが立ち、年内に婚姻届を提出する見込みだという。一般の結納にあたる「納采の儀」は行わず、1億円超の「結婚一時金」も辞退するそうだ。
これを受けて、これまで眞子さまと小室圭さんの「お付き合い判明」から婚約、小室さんのニューヨーク留学を通して、何か新しい動きがあるたび、率直に言って「破談せよ」の勢いで叩いてきたメディアやSNSが、また大騒ぎ。特に小室家の金銭問題と小室圭さんの母・佳代さんの結婚交際歴その他をあれこれとほじくっていた向きは、「やはり(我々の恐れていた)駆け落ち婚か!」と怒り心頭で、小室圭さん憎しの呪いの言葉をあちこちで上げている。
何がすごいって、検索窓に「眞子様」と入れると、検索サジェスチョンとして相当な上位に「眞子様って馬鹿なの」と、ひどく感情的なフレーズが出てくることだ。世間がどれほど眞子さまと小室圭さんの結婚に否定的であり、しかも神経を逆撫でされているかが透けて見えるが、その原因の大部分が「小室圭さんは日本の内親王の結婚相手として不適切である」との反感であり、いやいや、その親戚のジジババとか小姑みたいに情熱的な皇室への思い入れは一体どこからくるのよ、と思わされるのである。
私も含め、多分全員が皇位継承権「1億3000万番台」。はっきり言って他人中の他人なのである。エア舅、エア姑、エア親戚状態で「あの小室圭ってのは」「でも眞子さまも」と、特にSNSやネットニュースのコメント欄で熱心に持論を展開している人を見ると、むしろ親切な人だなぁ、そんなに皇室に関心があるんだなぁと苦笑する。