会社内で派閥争いが持ち上がったとき、どうすればいいのか。経営共創基盤の木村尚敬氏は「いちばんダメなのは、自分の損得を判断軸にしてどちらにつくか考えること。『自分が社長だったらどうするか』を判断軸にするべきだ」という――。

※本稿は、木村尚敬『修羅場のケーススタディ 令和を生き抜く中間管理職のための30問』(PHPビジネス新書)の一部を再編集したものです。

ブラインドの向こうからのぞき込む男性
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社長の行き当たりばったりの方針に振り回される我が社。役員は社長のイエスマンで、現場の声は一切伝わらない。そこで、中間管理職層が立ち上がり、社長の上の「オーナー会長」への直訴をしようという話が持ち上がっているらしい。
私も社長のやり方には反発を覚え、実際、直訴のメンバーに入るよう声もかけられているが、正直、こんなクーデターのようなやり方はどうなのかという思いもある。ただ、ここで参加しないと「裏切者」の烙印を押されかねない……。
Q:あなたならこのクーデターに参加するか? 「裏切者」と思われても反対するか?

クーデターに参加するべきか否か

このケースを考える際に重要なのは、「判断軸」です。自分は何をもってイエス・ノーを決めるのか。それが問われます。

最もダメなパターンは、自分の損得を判断軸にすることです。