価格が下がる確率は、高くもなければ低くもない

今回、日銀は自分で幕引きはできない。インフレターゲットに達していないからだ。しかし、金融庁は口先で介入することはできる。バブル崩壊の時と同じだ。不動産開発業者への融資は止められる。また、それを行うだけの理由もある。それはインフレ率のかなりの割合を占める家賃がコロナ禍で下がり始めたからだ。賃貸マンション開発はコロナ禍の需要減退で賃料が下落しており、土地を高く買うシナリオが崩れている。金融庁はこれまでも理不尽な指導を行ってきているので、これだけの理由でも引き締めの根拠は十分にある。

こうなると、土地取得資金が減り、地価が下がり、建築需要も減退し、マンション価格は下がり始めるかもしれない。その確率は高くはないが、低くもないと考えておいた方がいい。しかし、そうなるにしても、2年後なので、東京オリンピックが終わったから下がったのではなく、不動産への資金の流れとなる蛇口が閉まったからなのである。

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