買い物はその都度、必要な分だけがいい

ですので、お菓子やビールが欲しくなったら、その都度必要な分だけ買うことをオススメします。もう少し飲みたいと思っても、わざわざ外に買いに行く手間を考えると、それが抑止力になるのです。その結果、おなかも出費もおさえられます。

そもそもビールは、原価は安いものの酒税があるため、メーカーや小売店にとって利幅の少ない商品です。なので、利益を生むには数を売らなくてはなりません。数を売るには、酔いという作用をもたらすビールは格好の商品で、お酒が好きな人にたくさん買ってもらえるようお得感を訴えれば、乗ってくれるお客さんがたくさんいるのです。

お酒のほか、ジュース、チョコレートやスナック菓子といった嗜好品、それから肉や野菜といった生鮮食品も、安いからといってまとめ買いするのはオススメできません。買ったことを忘れて冷蔵庫に入れたままにしていると、腐らせたりするからです。

お金と健康を大切にしたかったら、その都度買いをぜひ実践してください。

店は絶妙な方法で財布の紐を緩めてくる

でも、すべての買いだめがいけないとはいいません。

トイレットペーパーやシャンプーなど、いざというときにないと困るもの、あっても腐らないもの、消費のスピードが一定のものに関してはOKです。防災用品などもあらかじめ買っておいてもいいものだと思います。

ただし、置き場もないくらい買いだめするのはやめましょう。

メーカーや小売店は、私たちの財布のひもをゆるめるために、ありとあらゆる戦略を考えています。それは、私たちに「ダマされた!」と思わせないよう絶妙な方法で仕掛けてきます。その際に狙われるのは、私たちが抱えている欲望やコンプレックス、不安やストレスといった心のスキマです。

ここをめがけてアナウンスしてくるのを理解したうえで上手につきあえれば、お金も貯まる賢い消費者になれるのです。

「今がチャンス」「全品3割引」の宣伝文句は要注意

ついムダな買い物をしてしまうのは、買いだめや箱買いによるものだけではありません。「同じものなら、安く買いたい」という人間の心理をついてくる宣伝文句にも注意が必要なのです。

ですので、食品や日用品の出費が多いという人には、チラシや広告を見るのをやめることをオススメします。なぜなら、そういった人は、チラシにあるお買い得品を求めて買い物に行ったはずが、余計なものまで買っていることが多いからです。

野菜の値段が大きく書かれたスーパーの広告
写真=iStock.com/laymul
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