優しくていじれる親近感と頼りがい

【池谷】僕は、優しくていじれる上司がいいです。だる絡み(特に用事もないのにちょっかいを出すさま)してくれたらうれしいですね。普段は同期の友人みたいに接してくれて、ここぞと言う時に頼りがいのあるところを見せてくれたら、ギャップも含めて「いいな」って思います。

【山岸】若手の発想を「面白いじゃん」って聞いてくれて、一緒に飲みに行ける人がいいですね。飲みに行くと、普段はしっかりしていても意外とかわいい一面が見えたりするから「いい人だな、ついていきたいな」って感じると思います。

【原田】こうした上司像がZ世代の理想であるならば、中高年管理職はしっかりこれを受け止めないといけないですね。一方、若手の意見を取り入れる器の大きさや、たまには飲みに行きたいという佐藤さんや山岸さんの意見は、今の時代なら大いに可能だと思います。僕が若い頃は新入社員が上司に勝てる部分なんて一つもなかったけれど、今はデジタルやスマホ、SNSなど、若者のほうが詳しい分野がたくさんあります。その意味では、上司と新入社員が対等になれる、Win-Winになれるいい時代かもしれないですね。皆さんの意見も、この状況を示唆しているように思います。「上司の言うことはすべて正しい」と言うような人は、もう支持されないのかもしれませんね。

将来の転職のために昇進しておきたい

【原田】では、次は昇進意欲について聞きたいと思います。これもまだ想像しにくいかもしれませんが、入社後にどう歩んでいきたいか、考えを聞かせてください。

【佐藤】私は、同じ会社にずっといるっていう選択肢はないかなと思っています。今ってどの会社に入ってもリスクがあるとうか、いつ誰が不正して信用が地に堕ちるかわからない。だから、最初に入った会社にしがみつくような大人にはなりたくないんです。そのためにも、入社後の生活には、次のステップを見つけられるような時間的・金銭的余裕がほしいですね。じっくり考えるには、やっぱり1人の時間も必要だと思います。

【池谷】僕は昇進意欲はかなりあります。OB訪問で、どのぐらいのペースや確率で昇進できるのか、どこが別れ道になるのかといった話を結構聞いたので、昇進については以前よりだいぶ気にするようになりました。やっぱり給料は上げていきたいので、それにはがんばって上に行かなくちゃと思っています。ただ、会社で働くだけじゃ昇進してもそれほど稼げないだろうから、投資などの副業も考えています。

【西川】僕も昇進意欲は高いですね。入社した企業が自分に合っているかどうかは実際に働いてみないとわからないし、働いているうちに他にやりたいことが見つかるかもしれない。そうなって転職を考えた時、ある程度地位や実績があったほうが有利だと思うんですよ。