タグの需要は検索で調べるのが一番

このように、強みや適性(つまりタグ)が明らかになり、それが市場の需要に合致すれば、何歳になっても望ましい転職は実現するのです。

自分の手持ちのタグ候補にどれだけの需要があるかを知るには、実際に検索してみるのがお勧めです。検索してヒットすれば、需要があると推測できます。逆に、ヒットしない場合はタグとして弱いということです。あるいは前述したように、転職エージェントなどからスカウトメールがどれだけ届くかが一つの目安となるでしょう。

どのタグに需要があるかは、時代とともに変化していきます。定期的に自分のタグが通用するのかをチェックしておく習慣が不可欠です。

タグ付けで、転職理由を「ネガ→ポジ」変換する

中には、今の会社に不満がある、仕事がつまらない、上司がムカつくといった理由で転職を考えている人もいるでしょう。今の我慢する働き方から抜け出すために、転職という手段を活用する。その発想自体は間違ってはいません。

村上臣『転職2.0 日本人のキャリアの新・ルール』(SBクリエイティブ)
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ただし、ネガティブなモチベーションだけではおそらく幸せな転職を実現するのは困難です。なぜなら、ネガティブなモチベーション以外に志望理由がない人を、会社は採用したいと思わないからです。

実は、自分のタグを認識するプロセスは、ネガティブなモチベーションをポジティブに変換する作業でもあります。

自分は何にストレスを感じているのかを把握し、どうすればそのストレスを解消できるのか。その答えの手がかりは、自分のタグを見つけ出す過程の中で見つかるはずです。

基本的には、自分のタグを活かせる仕事=充実できる楽しい仕事だからです。

自分のタグを明らかにする中で、人は自分の価値に気づきます。自分の価値を突き詰めていけば、ステップアップもできるし、大きな仕事もできるようになるのです。

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