半年以上も症状が続く不安と恐怖

症状が長く残る場合には、より強く不安を訴える人が目立った。

療養を終えてから3カ月以上たつ20代女性は、今も脱毛が続き、「かかりつけ医に相談しても根本的な解決に至らず、いつ治るのかとても不安」と漏らす。30代女性は、昨年8月に感染して療養が終わってから半年以上たっているにもかかわらず、倦怠感や息切れなどが続き、「ずっと悩まされている。息ができなくなるのではないか、再発していないか、不安と恐怖がある」と明かした。

新型コロナウイルスの「後遺症」については、詳しいメカニズムはまだ分かっていないし、特効薬も見つかっていない。まさに、未知の部分が大きい。

だからこそ、症状が出た場合に、「現れている症状が、後遺症なのか、自分の体調不良なのか分からない。相談しようにもどこの病院の何科に行けばいいのか、もっと悪化するのか、そのうち治るのか分からず不安なまま過ごしている」(30代女性)と途方に暮れるのは、もっともだ。

沖縄県独自の緊急事態宣言最終日に行き交う人もまばらな沖縄県庁前の交差点=2月28日、那覇市。
筆者撮影
沖縄県独自の緊急事態宣言最終日に行き交う人もまばらな沖縄県庁前の交差点=2月28日、那覇市。

「後遺症の相談強化」の要望は経済支援に次いで多い

アンケートで、これから必要な支援や取り組みを尋ねると複数選択で、全体104人のうち半数以上の54人が、「後遺症など相談窓口の拡充強化」を挙げた。最多の「感染による収入減への経済的支援」(56人)に続き、2番目の多さだ。

「後遺症はない」と答えた55人も、そのうち21人が「後遺症などの相談窓口の拡充強化」を選んでおり、感染を経験した人にとって、後遺症がいかに切実な問題であるかが分かる。

さらに、もう一つ、後遺症をめぐってもまた、「差別・偏見」がもたらす影響を考える必要がある。

前回記事「『コロナ感染者104人アンケート』発覚直後から始まる“症状より苦しいこと”」でも紹介したが、アンケートでは、全体の5分の1を占める21人が「感染による差別や偏見を感じた」かつ「後遺症がある」と答えている。これでは、感染したことで周りから冷たい視線を浴びた人たちは、果たして療養後に現れた体調異変をすぐに周りに伝えて、心身を休ませることができているだろうか。

沖縄県立中部病院で新型コロナ感染症の治療にあたる横山周平医師は、徐々に症状は改善していくとした上で、「周囲からの忌避の目」を気にして、後遺症を我慢している人も多いのではないかと指摘する。

「発症から10日が経過すると周囲への感染性はなくなる。(中略)後遺症のような症状が出ても周囲に感染させることもないしPCR検査も必要ない。感染した人が体調の変化を言い出せないことがないような取り組みが必要だ」(2月13日、沖縄タイムス)