女性を「怒れなく」してしまっていた

【白河】それは私自身、上の世代の女性としての反省があったからです。

これまでも、こうした女性差別発言やセクハラの問題は、たくさん起きています。たとえば2018年には、財務事務次官がテレビ局の女性記者に対してセクハラをした事件がありました。あの時も、みんながさんざん怒って抗議もした。法律にも影響があった。でも結局、またこういう発言をする人が出てくるわけです。

白河桃子さん=本人提供
白河桃子さん=本人提供

差別的な発言や行動をする人が次々生まれるような構造を、見過ごしてきたことに対する罪悪感もあったし、こういうことが続くから、女性が怒れなくなってしまったんだと痛切に感じたんです。

でももっと若い世代の(若者の政治参加をすすめる団体「NO YOUTH NO JAPAN」代表で大学生の)能條桃子さんたちが署名活動を素早く立ち上げてくれて、そこはよかったなと思いました。健全な若い人たちのストレートな怒りって、いい。本当に「ありがとう」という感じです。

【笛美】本当に「ありがとう」ですよね。ああ、情けない私……。

【白河】やっぱりみんな、社会に出ると、いろいろなつらいこと、理不尽なことでものみ込まざるをえないことが増えてくる。でも今回は、こういったClubhouseなどのいろいろなところで、多くの人がそうした「のみ込んでしまった思い」をしゃべっていますよね。その思いを言葉にしていきたいという行動が素晴らしいと思いました。

【笛美】ちょっと感動しています。「みんな、わきまえていたんだ。私だけじゃなかったんだ」って。

「わきまえ」の圧が、パワーダウンさせている

【白河】笛美さんの「わきまえ」経験や「わきまえ癖」、何か話せることがあったらお願いしたいです。

【笛美】いっぱいあるんですけど……。たとえばさきほど、「『感情を出してはいけない』と思ってしまう」という話がありましたけど、「女は感情的だから」ってよく言われますよね。だからすごく意識してしまって、「感情的にしゃべらないようにしよう」と、クリティカルシンキング(批判的思考)の授業を受けたりして、ロジカルに話せるようになろうと一生懸命頑張ったことがあるんです。そうしたら今度は、「理屈っぽい」と批判されちゃって、「どっちだよ!」みたいな(笑)。

あと、私は独身なんですが、ママたちもわきまえさせられてしまっていますよね。みなさん「育休から復帰して、子どもがいるのに働かせてもらっている」とか、「時短で働かせてもらっている」と遠慮していて、不満があったり要求があったりしても我慢している。

ママたちにわきまえさせてしまっている様子を見て、「何だろう、この、女性をパワーダウンさせしまう感じは……」というモヤモヤした思いが、もう私の中ではマグマのように煮えたぎってます。

【白河】わかります。育休や時短などの制度を作ったのは会社なのに、使う側に遠慮させてしまう。使いにくい雰囲気をつくるくらいなら、制度なんて作るなよ、って思います。

例えば、法律で定められた期間よりも長い育児休業制度を持っているのに、法定より長く育休を取ろうとすると「え? それはちょっと……」みたいな会社ってあるんですよね。

【笛美】ええー⁉