市販の野菜ジュースなど、血糖値をすぐ上げる糖質は避ける

つくり方は、市販のスープに卵を入れるだけ。

佐藤智春『その不調、栄養不足が原因です』(主婦の友社)
佐藤智春『その不調、栄養不足が原因です』(主婦の友社)

もちろん、手づくりスープをつくり置きするのがいちばんうれしいですが、忙しくて難しいなら、市販のスープで十分です。

コンソメスープやお味噌汁に卵を落とすのもいいし、生卵とミルクのノンシュガーミルクセーキにナッツを入れたり、そこに野菜のスムージーや低GI値の果物を加えたりしてもいいでしょう。

ここで注意したいのは、市販の野菜ジュースやにんじんジュース、フルーツジュースなど、血糖値をすぐ上げる糖質は避けることです。

朝食をトースト1枚とか、菓子パンですませてしまうのも同じこと。

タンパク質を組み合わせてゆるやかに脳のエネルギー源を補給するか、簡単に吸収する糖質で午前中からあくびをするかは、体に対する気遣い次第です。

優秀なタンパク質の卵を入れたスープを、嚙むように飲んで出かけてくださいね。

出かける前に、脳のスイッチを入れる習慣をつくりましょう。

ランチは……うどんより、パスタ

さあ、ランチタイムです。

前日の夕食が遅くて朝食抜きの人はもちろん、朝食を食べても、この時間にはお腹が空いてきますね。ここで、何を選ぶか?

ビジネスマンから多い質問のひとつが、このランチメニューです。

どんな人でも、眠くならないようにしたい、ですよね。

ランチは、夕方までの集中力とパフォーマンスアップのための食事です。血糖値が急激に上がらないメニューを選んだりつくったりすることが鍵になります。

ランチタイムの出世チョイスは、人気の麺メニューなら、うどんより、パスタかおそばがおすすめです。

これは、それぞれに使われている原料の粉に糖の吸収の違いがあるためです。いちばん吸収がよく、血糖値を上げやすいのが、精製した小麦粉でつくられたうどんです。それに比べ、デュラムセモリナ粉でつくられたパスタや、そば粉でつくられたそばは、ゆっくり血糖値を上げ、さらにタンパク質を含む主食としておすすめしています。

最近では、看板に「小麦胚芽入りうどん」と書いてあるうどん屋さんを見かけました。これは、白いだけのうどんよりいいかもしれないと、職業病の反応をしてしまいました。

そして、避けては通れない「ラーメンは?」の質問ですが、かんすいや卵が入っている中華麺は、もやしやねぎなど野菜がたっぷり入ったものならまあまあ、OKです。

麺自体が小麦胚芽や全粒粉を使ったものならベターで、パスタのソースやラーメンの具材に卵やお肉のタンパク質、野菜などの繊維がプラスされていれば、ベストといえます。

ポイントは、糖質をチョイスすることです。

コースや定食であれば野菜から食べましょう。限られた時間であっても、シーンに応じて工夫できます。丼だけ麺だけのメニューは、あまりすすめられません。

なぜなら、調味料は甘いタレが多く、糖質過多になってしまうからです。ごはんも胚芽や雑穀入りではないことがほとんどなので、もしもサラダや卵があれば、自分だけコース風にして食べてくださいね。ランチは、このひと工夫が鍵になります。

もし、工夫をしても「ランチ後は眠いんだよ」と思ったら、昼は炭水化物を抜いてお肉を選んで食べるといいです。魚はどうしても定食になるので、ごはんが避けられませんが、たとえばサラダとハンバーグのエッグ添えなどは、ごはんがなくても満足感が得られ、私は大好きなメニューです。

タンパク質、脂質のエネルギー源は、腹もちもよく、血糖値の上がり方もゆるやかです。夕食までの脳力アップに、ぜひ試してみてください。