提案2:おじさんよ、自分をマネジメントするスキルを身につけよ

「ピーター・ドラッカーはこう言っています。『自分をマネージできない人間は、他人をマネージできない』。マネジャーがマネージしなくてはならない相手はまず、自分自身なんです」

これはドラッカー・スクールの准教授ジェレミー・ハンターさんとの対談で言われた印象的なセリフです。私はハンターさんの「トランジション」という講座を毎年リアル、またはリモートで受けています。

トランジションとは、自分の外側で起こる変化「チェンジ」と対比される、自分の内側(内面)で起こる変化のことです。変化が起きているプロセスのなかで、自分のアイデンティティーや価値観に向き合い、変化に適応しながら、自分自身の考え方や行動が変わっていくことを指します。

50代以上のキレやすい人は、自分をマネジメントするスキルを持とう

このトランジションというテーマは、ぜひ多くの「企業戦士」にこそ知ってほしいと思いました。特に50代以上で、キレやすい人、パワハラしやすい人は、自分をマネジメントするスキルを身につければ、リスクヘッジになります。ハンターさんは、「チームで成果を出す上で、感情や人間関係の質は、生産性に直に影響します」ともいっています。性格だから変えられないとあきらめるのではなく、「スキル」を学べばいいのです。

拳で欲求不満をあらわにするサラリーマン
写真=iStock.com/takasuu
※写真はイメージです

特にコロナ下で受けた2020年3月の西海岸からのセミナーは印象的でした。ハンターさんに「今世界はトランジションの中にある。自分自身もトランジションの時は苦しんでいたが、それが当たり前だ」と言ってもらったことで、私も心が楽になりました。「怖い」「不安」という気持ちを受け入れなさい、その感情を無視してしまうと、次のステップに進むことができないから。そう改めて教えていただいたようでした。

大きな変化の中、人間の心は落ち込んだり、高揚したり、浮き沈みを繰り返します。したがって、「トランジション」は大きな振れ幅があるのが当たり前です。その浮き沈みの中で徐々に自分の「レジリエンスゾーン(心が平安でいられる状態)」の幅を広げていく。それはスキルによってコントロールできるのです。

興味を持った人はぜひハンターさんの著書『ドラッカー・スクールのセルフマネジメント教室』(プレジデント社)を読んでみてください。