発言以上に行動が大切なときもある

また、今年はステージに上がれない練習メンバーも、この経験があれば自分たちの役割を実感しながら日々の部活に参加できるだろう。こうした小さな工夫を重ねて、同志社香里ダンス部は各所から的確な意見が上がってくるボトムアップ型のチームを実現していった。

もし梶原部長がただのポーズとして練習メンバーに意見を求めていたらこうはなっていなかったはずだ。この学校でもリーダーが真剣にメモを取るという「無言の行動」が光っていた。

人生における女性の選択肢が急速に増え、価値観の多様化がより進む令和の日本だからこそ「若手女性と良いチームワークを築く」ことが難しいのだろう。

高校ダンス部の優れたリーダーたちは発言だけでなく、行動や態度を大切にしていた。多彩な価値観を束ねるには非言語コミュニケーションの方が有効な局面があるのだと、私はずいぶん年下の彼女たちから教えられた。

2021年の春。貴重になってきた対面の機会にこそ若手女性にどんな行動を見せるのか? 考えてみるのはどうだろう。

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