遅刻やドタキャン、そして既読無視をしてしまう人は、それが悪いことだとわかっていても、なかなか直せないのはなぜでしょう。それはだらしないからではなく、時間への意識の違いに原因があります。ルーズな性格の人だけでなく、むしろ仕事がうまくいっている人ほどやらかしてしまうタブーとは?
お皿の上に時計
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「ギリギリ」はすでにNG!

男女、役職の有無にかかわらず仕事を持つキャリアのほとんどは、スマホや携帯電話を持っているでしょう。思い立ったらすぐ、どこにいても相手とコンタクトが取れる。今や便利なツールということを超えて、公私共に必需品となっています。しかしながら、万能ゆえに私たちが犯してしまいがちなマナー違反があることはご存じでしょうか。

たとえば友人からメールで食事の誘いがあったとき。あなたは「その日の都合がまだわからないから、あとで連絡しよう」と何も伝えずにペンディングしていると、相手はさまざまな想像をしてしまうかもしれません。「忙しいのかしら?」「誘うタイミング悪かった?」「もしかして何か怒っている?」……そう、いわゆる“既読無視”と思われてしまう可能性です。あなたには悪気はなくとも、返事をしない理由を自己完結するだけでは、当然相手には伝わりません。それに、そうしているうちにうっかり本当に忘れてしまって、今さら返事をするのはなんだか気まずくなってしまう……なんていうことも十分ありますよね。

私たちはそれぞれが自立した大人ですから、なにも常に着信を見張っていて、メールを読んだら即返事をしなさい、というものではないのです。相手にもそれを期待すべきではありません。けれど誘ってくれた相手の都合のためにも、できる範囲の中でなるべく早く返事をするというのは基本中の基本。特に断る場合はいち早く。断ること自体が苦手という人もいるかもしれませんが、引っ張るだけ引っ張って断られるよりどうせなら早いほうが、相手も他の人を誘いやすくなります。断るときは迅速に。ビジネスでもプライベートでもこれは鉄則。ギリギリまで予定がわからないというのなら、それをきちんと伝えておくのが健全なコミュニケーションであり、マナーです。

そして何よりも、相手を無駄に待たせることは、その人の時間をキープすることになってしまいます。ずるずると答えを出さずにいることで、時間ごと縛りつけてしまうことになるのです。お互いきちんと意思疎通ができている場合は別ですが、それ以外はマナー違反を越えてプチトラブルになってしまうことすらありえます。